事務職上がりの市長について − 人臣の位を極める
言うまでもなく、市役所のトップは「市長」です。
中央から派遣される官吏を市長として受け入れていた戦前はともかく、公選制となった戦後の状況を見ることで、法則に迫ります。
戦後の歴代名古屋市長(Wikiより改変引用 名古屋市 - Wikipedia)
代数 氏名 任期 前職
15-16 塚本三 1947ー1952 (名古屋市議、名古屋新聞記者)
17-19 小林橘川 1952ー1961 (名古屋新聞取締役)
20-22 杉戸清 1961ー 1973 (助役、水道局長)
23-25 本山政雄 1973ー1985 (名大教授)
26-28 西尾武喜 1985ー1997 (助役、水道局長)
29-31 松原武久 1997ー2009 (教育長、教員)
32-33 河村たかし 2009ー現在(2016) (衆院委員)
このように、職員出身の市長としては「西尾武喜」氏、「杉戸清」氏の2名がおられます。
市長となる直前までは、事務方トップである助役(現在の「副市長」)、また部局のトップである局長、それも2名ともに公営企業トップである「水道局長」を経験していることが注目されます。
調査の方針として、この出世の階段を遡り、歴代「助役」及び「水道局長」の経歴調査を進めていくことにします。
〈参考〉
杉戸清氏90歳の頃のインタビュー記事
著書
杉戸清『なごやべん―杉戸清さんのおしゃべり』 日進堂書店、1970年
ほか専門である水道関係のもの複数
西尾武喜『感激なき人生はうつろなり』 2005/7/1
市長引退後の西尾氏と元部下たちとの対談